· 

久しぶりに宇宙に行ってきました。

 

久しぶりの宇宙法研究部会への参加となりました。

 

前回の宇宙法研究部会は7月に開催されていたのですが、私自身、7月中は1日もお休みをとることができないような状況で多忙を極めておりまして、前回の部会は泣く泣くお休みをさせていただきました。

 

というわけで、今回の部会は5月以来の参加となりましたが、内容は相変わらず充実したものでした。

 

まず、最初の調査報告では、「宇宙の光害」がテーマに取り上げられました。光害は、コウガイではなく、ヒカリガイと読みます。

 

地上における「光害」は、環境省のホームページによりますと「一般的には、照明の設置方法や配光が不適切で、景観や周辺環境への配慮が不十分なために起こるさまざまな影響」をいうようですが、今回は宇宙におけるこのような光害の問題が取り上げられたということになります。

 

宇宙における光害は、地球を周回する多数の衛星や宇宙ゴミ(スペースデブリ)が太陽光を反射すること等によって惹き起されているとのことでした。

 

狭い地上における光害というのはすぐに理解できますが、広大な宇宙においても、本来の光ではない光が増幅されたり、反射したりすることで、様々な影響が生じるというのは、私自身、あまり考えたことのない視点でしたのでとても勉強になりました。

 

 

 

そして、次にメインの調査報告が行われましたが、そのテーマは「宇宙天気に関する法政策」というものでした。

 

「宇宙天気」という言葉を耳にして、そもそも宇宙にも天気があるの?と思われた方も多いのではないでしょうか。普段生活をしている中では、あまり聞き慣れない言葉だと思いますが、「宇宙天気」というのは「太陽表面の活動による宇宙環境変動」と定義づけられるようです。

 

太陽からは、その活動中にエックス線や紫外線などの有害物質が放出されておりますし、また、高密度の太陽風が放出された場合には、その影響が地球近辺まで到達することもあるようなので、刻々と変化し続ける太陽の活動による宇宙環境の変動を、「宇宙天気」として把握していく必要があります。

 

そして、このような「宇宙天気」は、人工衛星の誤作動や宇宙飛行士の被曝といったことに関しても、直接的な悪影響を及ぼす可能性がありますので、重大な悪影響が生じる前に、その対策にかかる法整備が必要となるわけですが、各国の努力にもかかわらず、まだまだこの分野の議論は成熟しておらず、これからの課題になっているといった印象を受けました。

 

 

今日は、久しぶりで宇宙法研究部会に出席し、改めて刺激を受けた時間となりました。

地球上では、未曽有のウィルス問題がまだ終息の兆しを見せませんが、宇宙に思いを馳せている時間は、そういった大変な状況から一時だけでも目を背けることができ、心の安寧に繋がる部分もあると思っています。