弁護士の得意分野はどうやって決まるのか?

 

インターネットで弁護士を検索してみますと、「~に強い弁護士」というような広告がよくでてきます。

 

本当にその弁護士が「~に強い」かどうかは分かりませんが、弁護士には、それぞれ“得意分野”と呼べる特定の仕事があることは事実です。

 

ただ、その“得意分野”は、多くの場合、自分の意思で決められるものではなく、いわば“成り行き”で決まることがほとんどではないかと感じています。

 

弁護士になり始めのころは「~に強い弁護士になりたい!」などと考えて実務につくわけですが、そんなに都合よく、自分の望む案件に恵まれるということはありません。

 

そして、目の前の仕事を必死でこなしていくうちに、経験を重ねたある種類の仕事に強くなるのは当然ですし、それが自然と自分の“得意分野”になっていくというわけです。

 

私の場合、縁があって、弁護士になりたての頃からフランチャイズ問題に多く取り組んできましたので、フランチャイズ問題が自然に“得意分野”となりました。

 

あるフランチャイズ事件では、大半の弁護士は経験したことがない、最高裁判所での弁論の機会をいただき、逆転勝訴判決を獲得するといった経験もできましたので、私の弁護士としての経験値は飛躍的に高まりました。

 

そのようなこともあり、フランチャイズ問題に関しましては、全国からご相談やご依頼を頂く状況がずうっと続いております。

 

ただ、川越での弁護士業務を開始したことを契機として、離婚事件、不倫の慰謝料請求や相続・遺産分割などの家事事件も手がけるようにし、積極的にそのような問題の事件を受任するようにしましたので、これらの仕事も今では私の“得意分野”に含まれるようになりました。

 

そして、毎月何件も新しく離婚事件、不倫の慰謝料請求、相続・遺産分割問題のご依頼をいただいておりますので、その“得意分野”にますます磨きをかけることができています。

 

これら家事事件に関する“得意分野”は、多少、意識的に受任件数を増やしてきたという背景もありますから、単なる“成り行き”ではないかもしれませんが、それでも、完全に自分の意思だけで仕事を選べるというものでもありませんので、その意味では、やはり“成り行き”感は否定できません。

 

とはいえ、どのような経緯でお受けした事件であるにしろ、一旦お受けした以上は全力で対応していくことに変わりないですし、そこに「感謝」の気持ちも忘れないようにしていきたいと思っています。

 

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